命の値段8,000円。一刻も早くAI化して欲しい交通誘導警備。

警備員 仕事

交通誘導の仕事内容

こんにちは。(@FurakkY)です。最近、特に交通事故のニュースが目立つ様に感じます。私は散歩が日課なのですが、自分にとっても他人事ではないので、今まで以上に車の動きに注意する様になりました。この記事では、工事中の交通誘導員について、実体験をもとに語っていきます。決しておすすめできる仕事ではありません。

仕事内容

皆さんも外出中に、ヘルメットを被って制服を着た警備員を路上で見た事があると思います。白と赤の旗を持って、車の誘導を行います。赤旗が停止、白旗が進行の合図です。あくまでもこれらの誘導はお願いであり、法的な効力はありません。これが警察官の行う交通整理と決定的に違うところです。工事範囲が広い場合には、誘導を担当する人数も増え、無線でやり取りをして連携を図ります。

交通誘導員をやろうと思った理由

私が交通誘導員をやってみようと思った理由は単純で、スーパーの駐車場で車の出入りを誘導する人のイメージしかなかったからです。誘導灯がスターウォーズのライトセーバーによく似た形で、自分でも振り回してみたいと思ったのもきっかけでした。しかし、実際に私がスーパーで誘導をする事はなく、誘導灯も日没後にしか使わないので、ほとんど使いませんでした。

交通誘導員をおすすめしない理由

ベジータ。これからが本当の地獄だ。

給料が安すぎ。日給8,000円。

私が勤務していた会社では、労働時間8時間の計算で、日給は8,000円でした。それより工事終了が長引いた場合には、残業代は別途支給されていました。時給1,000円の計算ですね。ここまで聞くと、それほど酷くない様にも思えるかもしれません。しかし、現場と会社の間を移動する時間は給料に入っていませんでした。なので、拘束時間が長い割に、給料は安いです。それに、文字通りある意味命懸けの仕事です。実際に、交通誘導中の死者がいなかった年はなかったそうで、毎年必ず警備中に亡くなった方がいるという事です。これは在籍中に講習で聞いた話です。その原因は、車との接触だけではなく、熱中症などによる急激な体調変化も死亡原因になり得ます。まるで、命の値段が1日当たり8,000円と言われている様な気持ちでした。

無駄に朝が早い。

当時、私が勤務していた会社は午前7時には出社するように義務付けられていました。でも、そんなに朝早く出勤したところで、実際にはその日の現場の割り振りや人員配置が決まるのは、早くても午前7時45分を過ぎてからでした。これが決まるまでは、営業所の待合室で待機しているだけ。当然、待機時間は給料は出ません。

飛び交う罵声。雰囲気最悪。

工事が始まる前に、先に現場に先回りしておき、近隣住民の方々に工事のお知らせと挨拶をしておくのも我々の仕事でした。その際に、車の出入りの予定の有無・おおよその予定時刻なども伺っておいて、作業員に伝えます。家の出入り口を止むを得ず工事車両で塞いでしまう事もあるからです。しかし、これがトラブルの元になる事もあります。例えば、「午前10時頃に家から車を出したい。」と聞いていたとします。

激怒する男性

そこで、工事が午前8時半頃から始まって、午前10時に住民の方が車を出すのに邪魔にならない様に、先にその部分から作業員が工事をしようとすると、「やっぱり今すぐ車を出したい。」と言い出す。これだけなら、すぐに工事車両を動かせば済む話ですが、厄介なのがこういう時にいきなり怒り出す方でした。住民の方にも謝罪し、それが収まると作業員からも罵声を浴びせられる。本当に最悪でした。

罵声と言えば、それだけにはとどまらず、同僚や先輩の交通誘導員の中でも、聞くに耐えないような口の悪い方もいましたし、工事作業員にもそういう方はいました。身の危険もある仕事なので、とてもピリピリした雰囲気で私も含めて、皆辛そうに働いていました。

なかなか止まってくれない車

交通誘導をしていると、赤旗や誘導灯を振って、車に止まってもらう様にお願いする事は多々あります。しかし、中にはそれを認識していながら、笑いながらギリギリまで、車を近づけてくる人もいました。サイコパスかな?そういう時、身の危険を感じたら、とにかく逃げるように指導されていましたが、(言われなくてもそうしますが)本当に怖かったです。

なかなか止まってくれない別のパターンとしては、携帯電話を見ながら運転しているせいで、こちらの誘導に気付いてない人。こういう時は仕方なく相手に気付いてもらうために、警笛を鳴らす事もありました。しかし、中にはそれに対して逆切れする人もおり、ある意味上記のスマイルマンより恐ろしい在でした。逆切れされた時は、ひたすら平謝りで、やり過ごしていましたが本当にストレスのたまる存在でした。

まとめ

非常に愚痴っぽい記事になってしまい、大変恐縮ですが、すべて実際に私が経験してきた事です。おすすめできない理由は、書こうと思えばまだまだ出てきますが、自分が逆の立場だったらもうこれ以上読みたくないので、まとめに入ります。どう考えても、おすすめできない仕事なのは、間違いありません。しかし、ひとつだけこの仕事をやってよかった事があります。それは、実際に経験した事で、この仕事の苦労や人の痛みが、やる前よりも深く分かる様になった事です。

自分の成長のためには、今から振り返るといい経験になりました。もしも仮にどれだけお金を積まれても、2度とやりたいとは思いませんが。この仕事こそ、一刻も早くAI 化して欲しい。当時から、「この仕事、ロボットにやって欲しいなぁ。」と思っていました。ようやく、そんな時代が近づいてきた事を嬉しく思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました