恩田さゆりの本格的な闇堕ち。回収の原因になった問題の場面も収録されたマイナス完全版3巻の感想。

マイナス完全版3巻 漫画の感想 

こんにちは。フラッキー(@FurakkY)です。マイナス完全版3巻の感想です。この巻から本格的に、主人公のさゆりが闇堕ちします。それから当時、掲載誌が回収される原因になったシーンも余すことなく収録されており、完全版の名に偽りない一品になっています。なお、この作品はいわゆる18禁作品ではないものの、作中には何かと過激な場面が含まれていますので、くれぐれもご注意ください。3巻は特に色々危険ですので、漫画を読んで気分を害したくない方は、くれぐれも読まないで下さい。1巻の感想に、簡単なあらすじも書いておりますので、未読の方はそちらから読んでいただく事をお勧めします。

いよいよ、犯罪者になったさゆり。邪魔者は消せばいい。

マイナス完全版3巻

出典:マイナス完全版3巻

上の画像をご覧いただければ、お察しいただけるかもしれませんが、倒れている女子は既にお亡くなりになっています。そしては犯人はさゆりです。詳しくは2巻をご覧いただいた方が話がはやいのですが、動機は口止めのためです。そして、さゆりがこの様な行動に及んだ原因は、現場を発見して呆然としている横田さんです。ヤベェ奴等が関わり合うと、やはりロクな事になりませんでした。混ぜるな危険。もう手遅れだけど。

そして、さゆりは現場を発見した横田さんまで手にかけます。この直後、横田さんもさゆりの手によってお亡くなりに。2巻まででも、危険な場面はありましたが、これでまがう事無き犯罪者になりました。

マイナス完全版3巻

出典:マイナス完全版3巻

そして、さゆりは気づいたのです。邪魔者は消せばいい。この事件以降、さゆりは人から嫌われる事を恐れなくなります。そして、今まではひた隠しにしていた自己中ぶりを周囲に遠慮せず、押し出すようになります。

そして、本作の作風もこの事件前後で、ガラッと変わります。事件前はコメディ的な雰囲気も感じられ、ヤバい奴には違いないものの、さゆりの言動にも血の通った人間らしさが残っていました。しかし、「邪魔する奴は始末する。」となってしまったさゆりは、自分に害がない人にまで、危害を加える様になります。ここまで、胸くそな主人公も珍しいです。感想を書いておいて何ですが、気分を害したくない方は、読まないで下さい。

しかし、この変わり様は人間の醜さをリアルに感じさせるものでもあります。私は、結局最終巻まで、一気に読んでしまいました。主人公は最悪。でも、最後まで読ませる魅力がマイナス完全版には確かにありました。   

被害者・デビッド。闇堕ちしたさゆりのおもちゃにされます。

マイナス完全版3巻

出典:マイナス完全版3巻

さゆりにとって特に邪魔者でもないのに、理不尽におもちゃにされたのがデビッドさん。英語を教えるために、イギリスからやって来ました。かわいそうな被害者のひとりですが、さゆりの暴虐ぶりからすると、命があっただけマシかも…。さゆり以外に英語を話せる人がいないのを良い事に、彼女は通訳として、周囲に失礼な暴言を連発します。もちろんデビッドさんのせりふという事にして。しかし、デビッドさんはとても常識的で良識のある人です。全体的にろくでなしばかりの本作において、作中屈指の善人と言ってもいいでしょう。それだけにかわいそう(´;ω;`)ブワッ 

それだけに留まらず、日本の事をよく知らないデビッドさんは、さゆりに騙されまくります。そして、素直にそれに従った結果、トラブルメーカーのヤベェ奴として周囲に認識されるようになります。騙されている事が分かったのは、英語ペラペラの帰国子女のおかげ…なのですが、この帰国子女をさゆりが許すはずもなく、当然報復します。報復の内容は、ここでは書けないので、気になる方は、読んでみてください。ただし、当然胸くそな内容なので、気分を害したくない方は読まない事をお勧めします。

遭難。食料が尽きた一行が口にしたのは…

デビッドが帰国して、学校は夏休みに入りました。帰国するように仕向けたのは言うまでもなくさゆりです。自分のクラスの生徒が、友達の別荘に行くので、引率としてついていく事にしたさゆりですが、行き先で遭難しました。そして、遭難した森の中で、あゆみという女の子に出会います。

マイナス完全版3巻

出典:マイナス完全版3巻

この女の子は結局、亡くなります。女の子が亡くなるまでのさゆりの言動も最低ですが、亡くなった後の扱いも常軌を逸しています。この漫画が連載されていた1996年は今よりずっと、表現の規制が緩かったはずですが、それでも、回収騒ぎになるのも、うなづける問題の場面です。漫画を読んでいて、吐き気を催したのはこれが初めてです。当時の作者の精神状態が心配になりました。この場面がなければ、電子書籍化される事もなかったかもしれません。

類は友を呼ぶ。中村君との出会い。

マイナス完全版3巻

出典:マイナス完全版3巻

2学期になって、新キャラの登場です。中村君に、さゆりは目を付けられてしまいました。と言っても、いやらしい意味ではありません。「ただの偽善者ぶった女」と中村君は、さゆりを評します。鋭い。中村君も危険人物には違いありませんが、横田さんやさゆりとは違って、自分でブレーキはかけられるタイプです。そして、観察眼も鋭いです。そんな中村君の罠にかかって、危機的な状況にさゆりが陥ったところで、3巻終了です。4巻の感想はこちらです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました