幸福は主観。短編・低価格漫画「堕ちる」3巻の感想。

堕ちる3巻 漫画の感想 

こんにちは。 フラッキー(@FurakkY)です。短編・低価格でサクッと読める漫画「堕ちる」3巻の感想です。1巻の感想はこちら。2巻の感想はこちらです。客観的に見れば、タイトルの通り、堕ちていく主人公の正美ですが、本人は幸せそうな結末です。幸福感は結局、他人がとやかく言う事ではなく、本人の主観なんだと再認識させてくれる漫画です。本作には、引き続き過激な内容が多く含まれますので、ご覧になる際には、くれぐれもご注意ください。

求婚される正美。でもプロポーズおじさんの出番も一瞬。

堕ちる 3巻

出典:堕ちる3巻
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同じ検察官の小倉さんから、「結婚を前提に付き合ってほしい。」とプロポーズされる正美。即行で断ろうとしますが、直後に思い直します。「お父さんと同じ検察官のこの人だったら、自分の疼きを止めてくれるかもしれない。確かめたい。」「でも、もしダメだったら?」

決断に迷った正美は「前向きに考えさせてほしい。」と返事を先送りにします。この流れで行くと、このおじさんは今後も出番があるのが普通ですが、出番はこれで終了です。何と言っても3巻で終わる漫画ですからね。企画の段階で最初から、3巻で終わらせる事が決まっていたかのように登場人物の扱いが雑です。それなのに、話の成立に必要ないはるかの出番は妙に長く、ちぐはぐな印象は否めません。もう少し作品全体の尺を長めに取って、キャラの描写を丁寧にしてほしかったところです。

松岡君再登場。

堕ちる3巻

出典:堕ちる3巻
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2巻でいい感じになりかけたものの、一方的に正美に振られた松岡君が、終了直前で再登場。正美と思わぬ形で再会します。正美以外で再登場するのは彼だけです。この時、正美がどうなっているかは、是非、実際に読んで確かめてみてください。キンドルなら1巻あたり162円で買えます。他人から見ると、とても幸せそうには見えない正美ですが再会した時の彼女はまさに喜色満面。幸せ一杯の表情です。

まとめ。幸せの形は人それぞれ。

この漫画を読んで最も強く感じたのは、何に幸せを感じるかは人それぞれだという事です。主人公の正美は、検察官でありながら、「バレなきゃ大丈夫。」という考えで、人には言えない事をやって欲求を満たしています。世間一般の常識で見れば、松岡君やプロポーズおじさんの小倉さんと恋仲になっていた方が幸せな人生だったかもしれません。小倉さんはイイ人そうだったし。

しかし、彼女の末路は客観的に見れば悲惨としか言いようのないものです。それでも、本人はとても幸せそうです。3巻あわせても普通の単行本1冊分に満たない短編漫画ですが、しっかり心に残る読後感が得られて、読んで良かったです。

私は、作者へのせめてものお布施のつもりで、キンドルで本作を購入しましたが、まんが王国では1巻が丸ごと無料で読めます。

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