トマトイプーのリコピン2巻の感想。キュートでポップな絵柄と、世知辛い世間への風刺は健在です。

トマトイプーのリコピン2巻 漫画の感想 

こんにちは。(@FurakkY)です。今日読んだ漫画は、トマトイプーのリコピン2巻です。前巻の感想でも書いた通り、可愛らしい絵柄と、皮肉成分多めの内容との激しいギャップは健在です。表紙買いした方は、もしかしたら「だまされた!!」と思うかもしれません。1巻が気に入った方ならば、引き続き買って損はしない中身になっています。

どんな漫画?どぎついギャグ漫画です。やはり怒られた模様。

トマトイプーのリコピン2巻

出典:トマトイプーのリコピン2巻

1巻の感想とこの作者からのメッセージをご覧いただければ、どんな漫画かはすぐに分かりますが、やっぱり怒られたらしいです。「子供たちに真実を届けたい!」という言葉が、どこまで本気なのかは分かりませんが、(子供より大人の読者の方が多そうだし)今の世の中に対して作者の方も決して良くは思ってない様で、時事ネタや風刺が作中で非常に目立ちます。

それをギャグ漫画という形を取って、絵柄を可愛らしいものにする事でうまく中和しつつ、ご自身の思うところをさり気なく訴えられている様に、私は感じます。

笑えるだけしゃない。切なくなったり、考えさせられたり…。独特な読後感。

トマトイプーのリコピン2巻

出典:トマトイプーのリコピン2巻

笑えるだけじゃなく色々な意味で笑えない・というか考えさせられる場面もあります。例えば、このページ。スーパーに食料品を買いに行くと、生産者のポスターが貼ってあるのを皆様はご覧になった事があるでしょうか?上の画像は、多分それを元ネタにしたものだと思います。

上から2段目までは、まだギャグ漫画らしいやりとりになっていますが、最後の段で笑いが止まりました。牛肉のパックに「わたしでした。」という短文と共に食用加工される前の牛の写真。この漫画の作風がたった1ページでわかる素晴らしい場面です。最近は、「給食費を払っているのだから子供に『いただきます。』と言わせないで欲しい。」と言う親もいると聞きます。嘆かわしい事です。考えすぎでしょうが、このページはそういう親達に向けて、皮肉として書いたページなのかなぁと思ってしまいました。

パロディネタもストレートにぶっこんできます。

トマトイプーのリコピン2巻

出典:トマトイプーのリコピン2巻

お金を貸してくれるウシジマくん。明らかに、闇金ウシジマくんのパロディですね。連載されていた出版社も違うのに、大丈夫なのかと心配になってしまいます。1巻では有名人も実名で、しかも伏字無しでネタにされていたので、多分そういう所を怒られたんだろうとは思うのですが、2巻になっても作風は変わりません。作者の方の信念を感じます…と言いたいところですが、1巻に比べると、ちょっとネタが大人しくなった感は否めません。あくまでもこれは私個人の印象でしかありませんが、正直、若干キレが悪くなった様に感じました。

余談ですが、ウシジマと言えば、元プロ野球選手の牛島和彦さんも、外見はインテリヤ○ザといった風貌で、見た目はかなり怖いです。特に、審判を睨み付けて抗議する画像は完全に目が決まってます。検索するとすぐに出てくるので、興味のある方は検索してみてください。動画や野球中継の解説の解説を見聞きする限り、普段は温和そうで理知的な語り口なのが、逆に恐ろしいです。怒らせた時本当に怖いのは、普段からイライラ・カリカリしている人ではなく、こういうタイプの人なので、気を付けたいところです。

クレーンゲームのノウハウも詳細に解説。こんな漫画見た事ない。

トマトイプーのリコピン2巻

出典:トマトイプーのリコピン2巻

クレーンゲームの攻略法についても、非常に詳細に書かれています。一体何の漫画なんだ…これは。景品の仕入れ値の上限が800円だなんて、この漫画を読んで初めて知りました。勉強になるなぁ。作者の方はクレーンゲームのガチ勢あるいは、ゲームセンター店員経験者なのかもしれません。店側が、収益を出すためにどのようにゲーム設定をしているかも具体的に書かれているので、こういう所からも、世の中の世知辛さを身近にそしてリアルに感じられます。こういう漫画です。

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