絵柄と内容のギャップが魅力。ブラックな一作です。
管理人の フラッキー(@FurakkY)です。毎日漫画を読んでいます。そんな私が今日読んだのは、「トマトイプーのリコピン」です。この漫画は、めめちゃんという女の子が現実世界からキュートピアという不思議な世界に迷い込んだ事から始まります。 ご覧の通り、絵柄は非常にメルヘンチックで、かわいらしいです。期せずして、2日続けてトイプードルが主役の漫画がネタになってしまいましたが、前日に続けてこの漫画もおすすめです。Kindle版は2019年の6月19日まで、期間限定で無料で1巻が読めるので、まだ読んでない方は是非この機会に読んでいただけると嬉しいです。上のコマの様に、全編を通して、世の中の世知辛さや、現実の厳しさを改めて実感させてくれます。現実逃避の手段として、漫画を読んでいるのに、読んでいる間も現実を忘れさせてくれません。絵柄とのギャップが激しいせいで、一層セリフが辛辣に見えてしまいます。でも、しっかり笑わせてくれるそんな不思議な漫画です。
ヒロインの身勝手さやメン○ラぶりもリアル。
出典:トマトイプーのリコピン1巻
主人公のリコピンには、カロちゃんという恋人ならぬ恋犬がいます。カロちゃんは、典型的な嫌なヤツです。人に何かをしてもらう事ばかり考えていて、言いたい事だけ一方的に相手に押し付けて、思い通りにならないとすぐに怒りだす…現実にも割といるよね、こんな奴。間違っても関わってはいけないタイプと付き合っているのが、主人公のリコピンです。いちいち、こういうキャラの内面描写も現実に寄せてくるので、少し胸が苦しくなります。そんなカロちゃんに振り回されるリコピンはリコピンで、別の女友達とよろしくやっているのがまた生々しい所です。
時事ネタや有名人の実名も頻出。危なっかしくて心配。
出典:トマトイプーのリコピン1巻
有名人の名前や 時事ネタも 実名で度々出てきます。川○シェフや、長○剛などすっかり世間から忘れられた人も、そうでない人も今を時めく俳優も関係なく実名が出てきます。怒られたり訴えられたりしないか心配です。
時事ネタの方は森○学園や力士のかわいがりなど、世間を騒がせた不祥事をキャラの会話の中にさらっと混ぜ込んできます。こちらも危険な香りがしますが、元々はまったく笑えなかった不祥事がネタにされて笑えるのは、めめちゃんがしっかり表情の変化やリアクションを伴って、ツッコミ役をこなしてくれているからでしょう。自称「ふつうの中学生」とは思えない見事なツッコミスキルを持っています。
ブラックで面白いだけじゃない。たまにはいい事も言ってます。
「大事なのは図々しさ!」図々しさを極めたヒロインが言うと、説得力が違います。個人的には、図々しさが大事だとは全く思いませんが、失敗を恐れないのは非常に大事な事だと思います。日本は失敗した人間を袋叩きにする風潮が強すぎます。でも、最終的に成功を収めるのは、人並み以上に失敗と試行錯誤を繰り返した人間だけです。それにうまくいった時よりも、失敗した時の方が実は学ぶ事は多いものです。失敗した時にはその理由を真剣に考えますが、うまく行った時には、なぜ結果が良かったのかを検証する人は少ないからです。だから、私は失敗したら喜ぼうと思います。
まとめ。おすすめの逸品です。
世間の世知辛さをネタにしつつも、メルヘンチックなキャラデザインが、上手くそれを中和してくれています。劇画調で同じネタだときっと辛くて読めなかったと思います。ただ時事ネタも多く含まれているだけに時間が経過して、面白いと思えるかどうかは疑問です。ですから、ネタの鮮度が落ちない内に読むのがこの漫画を美味しく味わうのにおすすめです。いつ読むか?今でしょ!
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